SSブログ

盛夏の尾瀬 【1】 ~尾瀬ヶ原のお花たち【前編】 [尾瀬]

 7月28-29日で尾瀬ヶ原と至仏山を歩いてきました。6月下旬以来1か月ぶりの尾瀬訪問で、すっかり花の主役は変わっていました。 今年はニッコウキスゲが裏年でそこにシカの大規模な食害が加わって尾瀬沼、尾瀬ヶ原ともに悲惨な状態だったよですが、今回はそのキスゲも完全に終わり残ったのがポツポツと数えるばかりになってました。 代わりにキンコウカが見ごろでした。 目立ちませんが小さなランたちもたくさん咲いていて楽しめます。 晩夏を告げるサワギキョウ、ミズギク、コオニユリ、クガイソウなども咲き始めていました。 尾瀬は夏から晩夏へ移ろうとしていますが、まだまだ花はとても多いです。 

 それにしても今回は猛暑で、土曜日の日中は尾瀬ヶ原でも30℃にも達しました。炎天下の中を歩くのはかなりヘロヘロになってしまいました。水分もかなり飲んだ感じです。 日曜日は至仏山でした、こちらも花々がとても多く、辛いけど登っただけのご褒美があります。至仏山の様子はまたのちほどして、まずは尾瀬ヶ原を2回にわけて掲載してみます。

↓↓ 尾瀬ヶ原の上田代、中田代、下田代ではあちこちでキンコウカガ見ごろを迎えて場所によっては黄色い絨毯になってました。

IMGP8141a.jpg

↓↓木道沿いに咲くキンコウカ。 マクロ撮影も楽しいキンコウカです。

IMGP8291a.jpg

↓↓ コオニユリ と ミズギク。 ミズギクが咲き始めると晩夏本番ですがまだまだつぼみばかりです。(オゼミズギクかどうかは確認していませんのでミズギクとしました。)

IMGP8095a.jpg

↓↓ サワギキョウ と コバギボウシ。 こちらの2つも晩夏の花です。 サワギキョウはまだまだこれからです。

IMGP8279a.jpg

↓↓ モウセンゴケの白い花がとてもたくさんさいています。尾瀬では、モウセンゴケ、ナガバノモウセンゴケ、そして雑種のサジバモウセンゴケの3種が見れますがどれも花は白いです。 右の写真はコバノイチヤクソウです。 こんなきれいな状態で見たのは今回が初めてです。

IMGP8242a.jpg

↓↓ コタヌキモは食虫植物の部類に入りますが尾瀬でも見れるところは少ないです。 右はイブキトラノオ、見本園に特に多く咲いてます。

IMGP8232a.jpg

↓↓ ハゴロモホトトギス。 こちらも尾瀬ではまれな花です。 2010年7月31日の時点で山の鼻ビジターのすいすい尾瀬ナビではハゴロモホトトギスと紹介されていますが・・・ 葉裏脈と子房の毛の有無の違いで「ニッコウホトトギス」という種に分類される可能性が出てきました。 植物の分類は後で変わることもあるので最新の情報入手が難しい一般人には厄介です。

IMGP8272a.jpg

↓↓ クガイソウは暑い盛りから咲き始めますが、なんとなく晩夏に咲いてるイメージもあります。蜜がおおいらしくてヒョウモンチョウが沢山寄ってきます。

IMGP8261a.jpg

↓↓ ミヤマシシウド。 とにかく大きくて高くて存在感バッチリです。 見上げるばかりに伸び、青空に映えます。

IMGP8101a.jpg

↓↓ 川沿いや距水林に多く咲いている白いモワモワした花はオニシモツケです。

IMGP8113a.jpg

↓↓ 目立つ花ではないですが、バラ科のクロバナロウゲです。 

IMGP8249a.jpg

↓↓ この日の気温は30℃。高原の尾瀬とは思えない猛暑でした。すっかり伸びきったヤマドリゼンマイも日差しを浴びて暑そうでした。

IMGP8180a.jpg


nice!(12)  コメント(10)  トラックバック(0) 

nice! 12

コメント 10

hidamari

一気にお花が増えましたね~!
質問!ハゴロモホトトギスって山渓のハンディ図鑑に記載がないのですが
今までタマガワホトトギスと覚えていたのですが、違うのでしょうか??
by hidamari (2012-07-30 18:09) 

てばまる

hidamari さん
この時期は花の種類が増えてなかなか足がすすまなくなります(^^;)
実は僕も最初はタマガワホトトギスと自分の図鑑に記載していましたが、尾瀬の植物を調査したのをまとめた「永遠の尾瀬」という本にタマガワホトトキズの名前がなくてハゴロモホトトギスとあるのです。
タマガワホトトギスはほとんど無毛ですが、ハゴロモホトトギスは毛があります。が、それ以外はほとんど同じ、よく似ていますがタマガワホトトギスの変種だそうです。

尾瀬の植物の同定の参考にしてますこちらのアドレスのHPにも記載があります。 
http://guide-eye.jp/

by てばまる (2012-07-30 19:53) 

pulsar

尾瀬ヶ原はもうサワギキョウやコバギボウシが咲き始めたのでもう晩夏ですね。田代山できれいなニッコウキスゲを見てしまったので尾瀬沼は止めます。
by pulsar (2012-07-30 20:55) 

tochimochi

もう尾瀬は晩夏の装いですね。
キンコウカの黄色いじゅうたんも爽やかです。
by tochimochi (2012-07-31 08:46) 

てばまる

pulsar さん
 サワギキョウはまだまだ少ないですけど、キスゲが終わるとなんだか夏が終わる気がしますね。オコジョ狙いで尾瀬沼に行きたいです。

tochimochi さん
 尾瀬の季節は1週間単位でどんどん進んでいるようです。横田代のキンコウカも見ごろのようですよ。

by てばまる (2012-07-31 10:03) 

yaeyamasumire

こんばんは
てばまるさんはスミレ図鑑も作られているのですね。
こんなところにコメントしてすみません もしよろしければ読んでください
スミレ図鑑にチシオアルガスミレというのがありました

私が見た感じですが、チシオスミレ×アカネスミレではないでしょうか?
距はスミレがかかったらもう少し短くなりますし、上弁がアカネスミレのように立っています。私が観察したアカネ×サクラスミレとそっくりです
アカネスミレが片親の雑種はめったに出現しないので非常に珍しいと思います

いつも重箱の隅をつついてすみません ご参考まで
by yaeyamasumire (2012-07-31 18:56) 

てばまる

yaeyamasumire さん
 実は最初見たときにそう思ったのです。見た目の雰囲気がそうてすものね。でも、ちょっと知り合いの分類学の先生に相談したらチシオアルガスミレではないか?というアドバイスもありまして現状になってます。 
 ただ、生育地ではアカネスミレは見かけませんでしたので少なくとも近々にはないと思います。マンジュリカとサクラスミレはありました。


by てばまる (2012-08-01 09:23) 

yaeyamasumire

おはようございます
ただ、雑種個体のみが残っている可能性もありますよ
あるホソバキリガミネスミレが自生している周辺にはスミレはあるものの片親のホソバシロスミレは消えていました。それかホソバシロスミレはあっても私たちの目に触れないくらいごく少ししかないか・・

今回はそれと同じではないかと・・

また私の見たカツラギスミレは、シハイスミレはたくさんあるものの周りに片親のヒゴスミレはありませんでした 昆虫の活動が盛んだととんでもなく遠くから花粉を運んでくるものです

何しろ上弁が立っているのが気になりますしそれに葉がサクラスミレにしては丸いし微毛がたっぷりということなので・・

片親のスミレが微毛たっぷりで花弁が細く、上弁が立っているならなら別ですが・・ 難しいですね。
う~ん。。花はアカネの形で唇弁の模様はサクラに見えなくはないんですがね・・距はどう見てもアカネですね・・ 雑種は難しいです(^_^;)
ただこの手の雑種(アカネ×サクラ)はネットを徘徊したら写真がよく掲載されていますがほとんどがサクラスミレとされています
by yaeyamasumire (2012-08-01 09:40) 

てばまる

どういった昆虫がどのくらいの範囲で活動して受粉を助けるのかというのも調べると面白いかもしれませんね。
特に蜂は行動範囲が広いですしね。

遠くのスミレとの雑種・・・ うーんさらに難しいですね。
やっぱり、簡易的でもいいからDNA分析キットを販売して欲しいです。
それでデータベースを会員制でもいいから公開して、照合できるようなシステムがあるとよいな~とスミレの雑種を見つけたりすると、つくづく思います。


by てばまる (2012-08-02 10:45) 

名無し

鹿対策に早く狼の導入を! 懸念がある人はこのページを参照 http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/697065/221774?page=3
http://japan-wolf.org/content/faq/
by 名無し (2013-04-20 13:15) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。