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まもなく皆既月食 [天体]

 以前も書きましたが12月10日は全国で皆既月食が見られます。 ちょうど土曜日の夜半なので多くの人が見ることでしょう。 今回はほとんど真上で起こるため、低高度の大気層による減光や色づきもなく、とても良い条件で皆既月食の全過程を見ることが出来ます。 同じように全過程を見れる皆既月食は2018年1月までありません。

詳しいことは 過去記事をご覧下さい。  http://tebamaruda.blog.so-net.ne.jp/2011-11-23

 昨夜は、月食を睨んでちょっとテスト撮影してみました。 使ったのは高倍率ズームデジタルカメラのPENTAX X-70です。 光学最大600㎜程度までの超望遠となります、最近はもっと倍率の高いカメラも出ていますので、手軽に月を大きく撮ることが可能です。 撮影の際は必ず三脚を使用します。 【今回は不精して手持ちです(^^;)】

 月食はどんどん月が欠けてゆきますのでその都度露出を決めないといけませんが、カメラ任せでも大丈夫です。 スポット測光にして月の明るい部分(欠けてない部分)で測光します。F値は固定でよいでしょう、今回は、f8にしました。 ピントは無限遠。

↓↓ 600㎜相当でこれくらいの大きさにしか映りません。 どの程度が適正露出なのかは人によって違うと思いますが極端に白飛びしてなければOKとしたいです。

Imgp2444a.jpg

↓↓ これは上のをトリミングした状態です。800㎜相当ならこのくらいになると思います。  私も600㎜相当のレンズしかないのでトリミングすることになりそうです。

IMGP2444ss.jpg

 お手軽な高倍率ズームデジカメでこれだけ撮れれば十分ですよね。

 ただし、皆既食中は、露出が数秒~十数秒と長くなります。 ISO400でF4ですと1~10秒程度。 

 月の動きはけっこう早いです、望遠レンズで真ん中に捉えてもどんどん移動してゆくのが実感出来ます。 ゆえに露出が長くなるとその分移動してしまい、少しぶれた写真になってしまいますので三脚を使っての固定撮影では出来るだけ短い露出が望ましいです。

 高感度ノイズが良好なデジカメでしたらISO800以上で1秒前後で撮れると思います。 1秒前後なら焦点距離にもよりますがそれほどぶれないと思います。 皆既食は始まりから終わりまで1時間弱と長いので何枚か露出を変えて撮ることをお勧めします。

また、部分食でもブラケット機能を使ったりして撮影する方が安心です。

 カメラ側のホワイトバランスは基本的にはオートで撮りますが、機種によっては黄色み成分が強く出ることがありますので、見た目の色とはかなり違うようでしたら少し変えてみるとよいかもしれませんが、基本はオートです。 

★まとめ

  • 露出は、スポット測光にする。 皆既食中、前後では数秒の露出になります。 
  • ブラケット機能(一眼デジ)があれば基本露出の前後数段階を自動的に撮れるので便利です。
  • 絞り値(f値)は、固定のほうが全体の露出が安定する。 部分食中はF8-11、皆既食中、前後はF4-5.6程度
  • 感度(ISO)は100-400。 皆既食中、前後は400以上。(ノイズ性能が良ければ1000以上も可。)
  • ホワイトバランスは、基本的にはオート。 
  • 必ず三脚を使用。 手ぶれ補正はOFF。ただし三脚モードがあればそちらをON。
  • 一眼デジではレリーズやリモコン、ミラーアップ機能があればシャッターブレを軽減できます。 無い場合はセルフタイマー機能を使います。 コンパクトデジではセルフタイマーやリモコンの利用がお勧めです。
  • 皆既食時の色合いはそのときの大気中の粒子・チリによって変わるので、ほとんど見えなくなることもあれば、オレンジ色の時もあります。

 10日は太平洋側は概ね天気は良さそうですが、日本海の小さな低気圧の影響で少し雲が出るかもしれません。 なんとか快晴になってくれれば、神秘的な皆既月食を堪能できるでしょう。 

寒いので完全防寒をして観望、撮影してください。

 


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