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金星の太陽面通過 [天体]

 朝から雨で、この天気では絶望的かと思われたのですが、11時くらいから雲に隙間が出始めました。 もしやと思って会社まで持参していたカメラとレンズ(換算600㎜)にフィルターをつけて見ていると太陽の輪郭が現れました! 夢中でシャッターを切りましたが、飛ぶように動く雲でなかなか露出が安定せず、ブラケットでとにかく撮るだけでした。 それでもしっかり金星が映っていて、超感激(^o^)/ その後も何度も雲間が出て撮影しました。 最終的には第三接触も撮影することが出来て、奇跡的に見ることが出来ました。 いや~良かった良かった(^-^)

 11時ともなると太陽はほとんど真上なので三脚は使えず手持ちです。 でも最初から三脚は駄目だろうと持っていきませんでした。 撮影時は壁や電柱にレンズを寄り掛けてブレを防ぎました。 スッキリした画像にはならなかったですが、ある意味、日食より珍しい現象を捉えることが出来て満足です。 途中からとなりましたが掲載してみます。 

↓↓ 11時17分頃。 雲が切れて初めて見れた金星の太陽面通過には感激しました。 画像は以下すべて大きくトリミングしてあります。

20120606am1117a.jpg

↓↓ 11時42分頃。 いちばんすっきり晴れた時ですね。ちょっと露出が飛んでますけど、黒点の淡い部分も映ってます。その黒点と直線に並んでいる様子が面白いです。 このころからAFにして太陽の縁でピントを出してます。

20120606am1142a.jpg

↓↓ 12時35分頃。 1枚目よりずいぶん動きました。

20120606pm1235a.jpg

↓↓ 13時30分頃。 東京での第三接触は13時29分59秒なのでほぼちょうどですが、実際にはまだ少し隙間があるように見えます。 厚い雲でうっすら映っている連続写真をよーく見ると、30分15秒くらいが撮影地の第三接触の時刻じゃないかと思います。

20120606pm1330a.jpg

↓↓ 第二接触や第三接触の時に見られる「ブラックドロップ現象」らしいのも映ってました。これは地球の大気の揺らぎによって太陽の縁と金星の縁が伸びて繋がっているように見える現象で、これがあるため精確な接触時間を計るのが難しくなっているそうです。 写真は等倍をさらに1.5倍に拡大しているのでかなり画像が荒れてますがなんとなく繋がってる感じに見えるでしょうか?

ブラックドロップ現象№6791.jpg

↓↓ 13時35分頃。 ゆっくりと金星が太陽の縁で欠けてゆきます。 

20120606pm1335a.jpg

↓↓ 上の写真をちょっと拡大してみました。 金星が欠けているのがわかります。 このあと、13時47分ころに完全に抜けましたが、そのころはまた雲が出て撮れませんでした。

20120606pm1335as.jpg

関東ではほとんどの地域で曇りか雨に阻まれたということですから、なんとかこうして時系列に撮れて本当に良かったです。 たまたま今日は仕事に隙間があったので、ちょこちょこ外に出て太陽が見えたら撮影していました。 

【余談ですが、「金星の太陽面通過」という言葉はいわぱ一般向けの通用名で、天文用語的には「金星の日面通過」という呼称が正式名です。】

金星絡みの天文現象では、8月14日の早朝(東京だとam2:42~3:29)に月に隠される金星食が見られます。そちらも楽しみです。


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