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アイソン彗星&ラブジョイ彗星 接近中~! 【追記】 [天体]

■ アイソン彗星 (C/2013 S1 (ISON))

 今年の春にはパンスターズ彗星が近づき肉眼彗星となって話題になりましたが、この年末は、アイソン彗星が近づいてきていまして、これも肉眼彗星になるのは確実とされています。当初の予想では2等星くらいで夜空に見えるのではと言われてましたが、その後の観測ではそれほど明るくならないと言われています。それでも、4~5等星で尾を引いた彗星となりますので、彗星としてはかなり明るい肉眼彗星です。 

↓↓ 2013.3 夕空に見えたパンスターズ彗星。 彗星が明るければ街灯だらけの街中でも見れます。 【200㎜F5.6 ISO1600 1秒】 (画像クリックで拡大。)

IMGP8552aa.jpg

 太陽に最接近する近日点通過が11月29日で、そのときにもしかしたらバーストして当初予想くらいの明るさになる可能性もあるので今後の状況には大注目です。一番気になる尾は、まったく予測がつきにくいのですが、望遠レンズや望遠鏡では既に立派な尾が伸びて来ているのが確認されています。今後どの程度伸びるかは判りませんが、肉眼でもわかるくらいの尾になる可能性もあります。 

 過去には、記憶に新しいヘールボップ彗星が来ましたね。都心でも見えて話題になりました。百武彗星は広角レンズでも入りきらない長大な尾が出て天文ファンは狂気しましたが私は撮れませんでした・・・。 

 では、どこに彗星が見えるかですが、フリーのプラネタリウムソフトである、「つるちゃんのプラネタリウム フリー版」を使って説明します。図中の尾は予想値ではなく目安です。 場所は東京を設定してますので実際に見るには条件は厳しいので、出来るだけ街灯のなどが少ない場所に行くことがベストです。また、見える方角が常に東の方向なのでその方向がよく見える場所が必須ですし、その方向に街の灯りがあると厳しくなります。

※下記画像はクリックすると大きくなります。

↓↓ 11月18日 午前4時40分の東の空です。 彗星の高度が10度くらいですが、乙女座の1等星、スピカのすぐそばにいますのでとても探しやすくなります。 5時を過ぎると薄明るくなるので見るのは時間との勝負です。 予想等級は6等星前半くらいで肉眼ギリギリでしょう。

20131118am0440.jpg

 このあと11/29に向けてどんどん太陽に近づくので高度も下がり暗いうちに見れなくなります。ただし、バーストしたりすると増光してマイナス等級で薄明中でも見えるかもしれません・・・。

 次に、暗いうちに見やすくなるのは1週間後くらいですが、まだ高度は低いです。

↓↓ 12月7日 午前5時10分 地平線は僅かに薄明るくなってます。高度もこの時間でも5度以下です。 4等星半ばで、尾もそれなにりに伸びているでしょう。尾が非常に発達して明るければ地上風景との撮影が面白いかもしれません。

20131207am0510.jpg

 このあと、どんどん高度も上がり暗いうちに見れるようになりますので観望の好機といえるでしょう。 但し等級は5等星台と暗くなりますが、地球がアイソン彗星の軌道に近づいてゆきますので、見かけ上は大きく見やすくなると思われます。近づくので尾も大きく見える可能性もあります。

↓↓ 12月21日 午前4時00分  高度は15度以上と申し分ないです。 5等星台後半と暗くなりますが、見かけ上の尾も伸びて大きく見えているかもしれません。 

20131221am0400.jpg

 地球最接近は12月27日です。 光度は暗くなってゆきますが、年内はまだ観望出来ます。

 肉眼で立派な尾が見えれば最高ですが、まだどうなるか流動的です。

 写真に撮れればそれなりの尾も映ると思いますので、12月に入ったら試してみると良いかもしれません。 

SP029.jpg 固定撮影で、ISO1600、30秒程度で写せるはずです。 尾が長ければ、レンズは35㎜換算50㎜F1.7~2.8くらいの標準レンズがベストです。 当然、空の暗いところが必須となります。尾が短い場合は100~200㎜くらいで狙うのが良いでしょう。

左の写真はヘールボップ彗星。サクラと一緒に撮ってみました、換算100㎜レンズで30秒 ISO800のフィルムです。固定撮影です。

 私もどこか遠征を検討中ですが、未明の撮影なのがちょっとネックですね。車があれば問題ありませんが・・・。 奥多摩や高尾あたりでは東の空が明るすぎるので無理そうです。伊豆半島とか房総半島、山の上などなど思い当るところは全部遠し・・・

出来たら赤道義でガイド撮影したいですね。そうすれば尾の細部まで映ります。下の写真は200㎜F4レンズでの7分間自動ガイド撮影したヘールボップ彗星です。空が明るいところでしたが、うっすら青いイオンテイル、そして白いダストテイルが別れて映ってます。

SP028-821a5.jpg

あまり過度の期待は厳禁ですが、今後の動向に注視したいです。 撮影にもチャレンジしてうまく撮れましたらブログに掲載したいと思います。尾瀬仲間にも天文ファンは多いので是非チャレンジしてみてください。

【追記情報】 

■ ラブジョイ彗星(C/2012 R1) 

 そして、更に今年9月に発見されたばかりのラブジョイ彗星が肉眼等級になることが判りました。もっとも明るくなるのは12月上旬で3等級台になるのではと予測されてます。写真観測でも尾が伸びていて核も大きいようです。 現在6等級前後とすでに肉眼ギリギリでこれまた未明の北東の空に見えています。 急激に増光中で、アイソン彗星ばかり注目していましたが、かなりのダークホースな彗星になりそうです。

 このラブジョイ彗星は12月18~21日未明にはアイソン彗星とかなり接近する位置にくることがわかってまして、写真的には非常に素晴らしいものになるのではと期待が高まります! 下の図は19日ですがかなりの接近ですね。 どちらも尾がしっかり残っていることを願いたいです。 但し、この期間は西の空に満月があるので条件はよくありません。

20131229am0500-lave.jpg

★ アイソン彗星の便利なサイトをみつけました。 こちらのサイトに日日の彗星の動きをプロットした星図があるのでプリントアウトして使うことが出来ますのでご利用ください。 http://ison.astro-campaign.jp/index.html


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