信州スミレ行脚 【1】 [スミレ]
速報でもお知らせしましたが、日曜、月曜と信州にスミレ散策に行ってきました。細かい場所は伏せますが、諏訪湖周辺と塩尻近くの山です。日曜日は塩尻の山に入りました。スミレ仲間さんらの情報で是非とも行ってみたいと思っていた山でした。ここにはフイリシハイスミレが多くあるということ、更にマキノスミレもあり、その雑種だと思われる個体群も多く一度自分の目で見なくては! と思ってましたが、いやいや、やはり悩ましい個体が多くて困りました。 でも、フイリのシハイは関東での産地はとても少ないので見ることが出来て感激でした。
登山口近くではフイリシハイはピークを過ぎてましたが、中腹あたりはまだまだつぼみ、山頂近くの日だまりでは見頃でした。とくにこの山頂近くのがとても悩ましいです。 シハイやマキノの他にはアオイスミレ、ニョイスミレ、タチツボスミレ、アケボノスミレ、ヒナスミレ、ヒカゲスミレ、タカオスミレ、イブキスミレなどが咲いていました。またエゾノタチツボスミレも伸びてきていました。なかなか魅力的な山です。
【機材: K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO 】
↓↓ 長野県でも屈指のこの山は展望の山で360℃の展望が素晴らしいですが、この日は春霞であまりよく見えてませんが北アルプス、南アルプス、八ヶ岳、御嶽山などなどが見ることが出来ました。
↓↓ フイリシハイスミレ。 花弁が細いタイプも多いですがこの斑がとても綺麗ですね。 典型的なフイリシハイスミレは麓に多かったです。 麓の方は早々と咲き終わり今咲いてるのは遅咲きなのでちょっといびつになってる可能性もありますね。
↓↓ 山頂直下でもフイリシハイスミレが見られます。 こちらは花弁は標準的です。
↓↓ 白にとても近い個体もありました。準白花品と言うそうです。
↓↓ マキノスミレ。この個体はとても色が濃くこのようなものを何カ所かで見つけました。葉は典型的に細く垂直立ちしています。
↓↓ こちらもマキノスミレです。
↓↓ 白いフイリシハイとマキノスミレがあるところに咲いていた個体。おそらく雑種のフイリシハイマキノと思われます。
↓↓ こちらも同じエリアで見つけた固定です。 白と紅が混じったフイリシハイマキノでしょう。
↓↓ こちらも同じ所にあった個体ですが、マキノぽい気もしますが少し斑が入った葉にも見えます。フイリマキノという品種も存在しているのでもしかしたらそれかも? そうなるとフイリマキノとフイリシハイの雑種ということにもなるので、もう悩んでしまいます。
ほかにもたくさん撮ったのですが、とにかく悩ましい個体ばかりで、これぞという確信が持てないのでフイリシハイ関係は掲載は少な目になっております(^^;) ひとつだけ気づいたのは関東付近で見られる淡紅紫色のシハイスミレはほとんど無くもっと淡い色や白に近い系統が多いようです。
↓↓ ヒカゲスミレ。 葉表が茶色のタカオスミレもありました。
↓↓ もう終わっているかと思っていたイブキスミレがまだ少しですが咲いていて嬉しかったです。 しかも狭いエリアに大群生していてピークの時は凄いだろうな~と想像できました。貴重な大群生地でしょう。
とにかく悩ましい個体が多く、多くのスミレファンを唸らせるには十二分な魅力のある山です。
信州スミレ行脚NOW [スミレ]
詳しくは帰宅後にアップします。
iPhone写真だと色再現が悪いですが一枚添付します
やっとご褒美 [スミレ]
3連休最終日。前2日はあまりぱっとしないスミレ行脚でしたが、3日目にやっと苦労が報われました。
今日も車窓からは富士山が綺麗に見えてます、しかも暖かい。奥多摩方面への電車は沢山の登山者で大賑わい。 そんな登山者の目的とは裏腹に私はとある場所でスミレ探し・・・ 何も無ければ山頂まで行こうと思ってましたが、ちょっと踏み入れた場所は、フモトスミレ、マキノスミレ、アケボノスミレの群生地でした。 アケボノはともかくフモトとマキノがあればミドリミツモリスミレの可能性アリ。さらなフイリも多いのでミツモリスミレの可能性もアリってことで探索開始。 しかし、とにかく広範囲にあるので全て見るのは物理的に不可能でしたが、それでも5時間くらい留まって探索・・・ 探索開始からずいぶん経って無いかな~ と半ば諦め掛けていたら、遠くに紅いかたまりが!? ぬぬぬ、あれはもしやと駆け寄ると、ありました!ミドリミツモリスミレです! しかも満開。マキノ寄りなのか紅が濃いですが白いのも少し混じってる感じでとても綺麗です。 もう夢中で撮影しました(^-^) 3連休最後でやっとご褒美をもらった感じです。
【機材: K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO】
↓↓ フイリフモトスミレ。 見つけたエリアでは圧倒的に普通のフモトスミレが多いのですが隔離的にフイリの群生があったり普通のと混じっていたりと面白いエリアです。
↓↓ 普通の緑葉のフモトスミレ。 このあたりは尖った葉が多いかな。
↓↓ 各弁に赤紫色の入った個体もあり、流石に大量に咲いてると変異が出るようです。
↓↓ マキノスミレ。こちらもフモトと混生しています。ただ花のついてるのは少ないのですが足の踏み場も無いくらい葉っぱがそこらじゅうありました。 これだけあれば雑種が出ないわけがないので、出来るだけ見落とさないように探しましたところ・・・
↓↓ ついに見つけました! ミドリミツモリスミレです!! マキノ寄りのようで色が濃いですね。あまりにも濃いので一瞬マキノかと思いましたが、側弁密生した毛があります。葉もマキノとフモトの中間的ですね。 こんなに色濃いのは初めてだと思いますが、とにかく撮りまくりでした(^-^;)
↓↓ いい具合に背景がキラキラになってくれました。濃い花色が引き立ちますね~! 綺麗すぎます!!
↓↓ 横顔もまたよろしい(^-^) 何枚撮っても飽きませんでした。でもほどほどにして更に探索。
↓↓ 開けたところは調べ尽くす感じでしたので、落ち葉に隠れているのもあるのでは?と念入りに見ているとありました! こちらは紅と白が半々くらいに混じったかんじでしょうか。普通はこんな感じのが多いです。
↓↓ さらに、この子たちも杉の落ち葉からひょこっと出てました。葉は何かの拍子でちぎれてしまったようですが、中から出てきているので光合成は大丈夫でしょう。 しかし、これでは歩いているだけでは見逃しますね。
↓↓ 最後にみつけたのは、白花マキノ? と思ったのですが、側弁にはしっかり毛が密集していますので、色白ですがこれもミドリミツモリのようです。 この白っぽいのは珍しいかもしれませんね。
結局ミドリミツモリは4株見つけましたが、この広範囲でこれだけっていうのはちょっと少ない気がします。あと、フイリのミツモリスミレもありませんでした。でも、ここはかなりの有望エリアですので来年以降も楽しみです。
落ち葉や林床に降り落ちた花粉が歩く度に舞い上がったようで、探索中は鼻水がとまりませんでした(T-T)が、綺麗なのを見つけることが出来て良かったです。
富士山周辺 【スミレ】 [スミレ]
毎年恒例の富士山周辺スミレ探索に出かけてきました。 夕方から雨の予報でしたが昼過ぎから降り出してしまいまして傘を差しての探索になってしまいました。おめあてのスミレはすっかり花が終わっていてがっかりでした。それでも、いろいろなスミレが咲いていたのでくたびれ損にはなりませんでしたが、やはりちょっと消化不良です。
帰りにはみぞれが降るくらい気温が下がり寒かったです。それでも、今年は3月が異常に暖かかったので富士山周辺の高地でさえスミレはかなり早くなってます。例年なら見頃の時期なんですが・・・
【共通機材: K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO】
↓↓ キスミレ。 今年はちょっと少ない感じでしたが、黄色いスミレは可愛いですね~ 野焼きしている場所なので小さくなって撮影すると膝や肘が真っ黒になってしまいます。でも、そんなの関係ねぇ~!!
↓↓ イブキスミレ。 これも今年は早いです、ここの生育地はピーク過ぎでした。
↓↓ 民家近くに並んで咲いていたアリアケスミレ。
↓↓ フイリヒナスミレ。綺麗な斑に色の濃い花ですね。
↓↓ フイリヒナの近くに咲いていたエイザンも色が濃いタイプです。雑種が出来ると綺麗なフイリオクタマスミレが出来ることでしょう。小一時間探しましたがありませんでした。毎年見ないといけないので来年も確認したいです。
↓↓ トウカイスミレ。今年は花のついた株が多かったですが、それでも100あったら20くらいしか花をつけないという花付きの悪いスミレです。しかも超小さいです。10円玉と比べると一目瞭然ですね。
↓↓ オクタマスミレ。花終わり・・・ 富士山周辺で知ってる限り4カ所まわりましたがどこも終わってました。早すぎます! もう一カ所新たにみつけましたがこれも終わってました・・・。
↓↓ そしてこれ。どうもアカネスミレではないようです。アカネスミレは葉が斜め上方に立つかんじで、葉の縁もスッキリしていますがこれは縁がちょっとギザギザで水平。さらに花色が薄くちょっと変ですね。もしかしたらアカネスミレとマルバスミレの交雑種かもしれません。この場所はかなり急斜面の上の方にあったので登るのが危険でしたのでやめましたが無理してでもみるべきだったかもしれません・・・
スワタチツボスミレ??? [スミレ]
昨年都内某所撮影したもので、当時はとても気になっていたものです。見た目に「おや??」と思いました。 つまり雑種? でも何だろう?? まず、距が白い。 葉が尖って鋸歯が強い。全体的に垂直に立ち上がる。 いろいろ調べるとスワタチツボスミレの可能性がありそう~? 【スワタチツボスミレは、エゾノタチツボスミレとタチツボスミレの雑種です。】
と疑ったものの、付近にエゾノタチツボスミレが見当たらない、いやあまり広範囲には探してないのでなんともいえない。 ただ奥多摩や高尾山付近にはエゾノタチツボスミレは僅かながら存在するのは確認済み。
「信州のスミレ」に載っているスワタチツボスミレの特徴に葉の両面に散毛がある。 写真を見ると表面に散毛を確認! が、裏面には無いようだ・・・ うーむ。
しかし、決定的なものが見つかった。エゾノタチツボスミレの距の裏側は筋状に凹んでいる。スワタチツボスミレもこの性質を受け継いでいると記載がある。ではこの個体は・・・「ありました!」 これはどう見ても筋状の凹み。 ただタチツボスミレの個体差の可能性も・・・。 さらには即弁に毛があるのも特徴だが、この花には見当たらない・・・ やっぱり違うのか?
てなわけで、昨年は同定できず保留にしてあったのですが、今年もう一度行って確認したいと思ってます。 とにかく現地でエゾノタチツボスミレを探してみないことにはなんともかんとも・・・です。
話は変わりますが、どうして週末は雨予報ばかりなんでしょう(T_T) ただでさえ今年はスミレの開花が早いっていうのに・・・(T_T)
スミレツアー 【後編】 [スミレ]
スミレツアーの後編です。 今年の高尾山系はどうもスミレの当たり年のようで、沢山の花をつける株が多い気がします。先日の南高尾でもその傾向が強かったです。冬に雪が多く寒かったのと雪以外に雨が少なく乾燥していたので危機感を感じたスミレが種をつけようと花芽が増えたのかもしれませんね。 多花になる株もあればちょっと奇形も出やすいようで今回のツアーでも変なのが見つかりました。
【共通機材: K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO ISO800】
↓↓ 今回のツアーを振り返ると、やっぱりこのヒナスミレの大群生ですね。これの印象が強すぎました(^-^;) 知り合いの野草スミレファンの方々も見て大興奮したそうで、その筋の人たちには話題沸騰のようです。 前編とは違う角度の写真を大きめに掲載します。
↓↓ ナガバノスミレサイシンの咲く風景。
↓↓ そしてこれ、エイザンスミレなんですが、花が変ですね!? よーく見るとなんと1つの柄に数個の花がついてました。奇形です。観察するとどうも3つくらいあるようですね。それぞれに距と花柱があるのが確認出来ました。萼片も3つ分?あるようです。
↓↓ 雫をいっぱいつけた若葉が綺麗です。これはジロボウエンゴサクかな?
↓↓ 日影沢の入り口に咲いていたミツバツツジ。いろはの森コースにもありましたが、木々の中の方で撮りませんでした。
↓↓ こちらも入り口にあった桜。しっとりと濡れる様子もいいものです。 桜の名前は不明・・・
↓↓ ガスに煙るいろはの森に咲くミヤマシキミ。 いかにもミヤマ(深山)って雰囲気ですね。
↓↓ 下山後は高橋でお蕎麦を頂きましたが、山頂近くで小腹をみたしたのがこれ「ぜんざい」が振る舞いました。お腹も空いていたので最高に美味しかったですね。こいちゃんがたまたま持っていたお餅を追加したのでボリュームが出ました。ちなみにぜんざいの案は相棒さんでした。
スミレツアー 【前編】 [スミレ]
今日は恒例の高尾山スミレツアーでした。 尾瀬シーズンの前に仲良しの尾瀬仲間、奥多摩仲間とともにスミレや野草を見ようというのが目的で、ほぼ毎年行ってますが、今回は天候が悪い予報でどうしようかと迷いに迷い参加表明していた皆さんの判断に任せるということにしましたが当日は8名も集まっていただき和気藹々とツアーすることが出来ました。 懸念されていた雨もほとんど降らずでした。ただちょっと寒くて冬のような気温でした。
今回のルートは短縮して日影沢林道からいろはの森コースを通り山頂付近からショートカットルートを使ったりして参拝路からケーブルで下山しました。スミレは一応一揃いは咲いていて、2週間前には咲いてなかったタカオスミレもぽつぽつと咲いてました。そして、一番驚いたのがヒナスミレの大群落です。何度か訪れている場所ですがこれだけ咲いているのは初めてみました、まったくの想定外のサプライズで、それまでルートで撮ってきた可愛いヒナスミレの影がかすんでしまうほどでした(^^;)
【共通機材: K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO ISO800】
↓↓ 高尾山で発見されたタカオスミレが、ぽつぽつ咲き出しました。本番は1週間後くらいからでしょう。
↓↓ ナガバノスミレサイシは見頃でいたるところで咲いてます。 白っぽい色から青紫色までバリエーションもあります。
↓↓ しっとりと濡れたヒナスミレがとても可愛く綺麗ですね。 このくらいの色が一番ヒナっぽいですね。
↓↓ こちらもヒナスミレですが、紫の筋と距に僅かに色が残ってますがかなり白に近い花です。しかもちょっと斑入り?
↓↓ そして、某所で斜面一面にヒナスミレの大群生となってました! とにかく凄いのですが、この群生をなかなか写真で表現するのが難しくとにかく撮りまくりでした(^-^;) いっぺんに咲いたのですごい状態になっているのでしょうけど、この花付きの良さはいったいどうなってるのでしょう?放射能!?(^^;) 状態からは「ヒナスミレ大爆発」って感じでした。皆さんこの場所からなかなか動けませんでした。それにしても明るいときに撮りたかった。。。
↓↓ かなり色の濃い株ですね。 水に濡れているのもなかなか良い感じです。
↓↓ すこし色の薄いタイプ。ほかにも白っぽいタイプと同じ場所でも花色が豊かです。
↓↓ タチツボスミレの群落が、とて綺麗でした。でも昨日のシハイスミレのエリアのタチツボスミレの群落はもっと凄かったです。
↓↓ マルバスミレも咲き出してます。
↓↓ エイザンスミレも沢山見ることが出来ました。
↓↓ 高尾山の山頂付近はガスがかかり幻想的な感じでした。
例年よりルート短縮でツアーとしては初めてのコースでしたが、ナガバノスミレサイシン、タチツボスミレ、エイザンスミレ、マルバスミレ、アオイスミレ、ヒナスミレ、ヒカゲスミレ、オカスミレと8種類の基本種を見ることが出来ました。白花なども含めると10種以上になります。やっぱり高尾山はスミレの種類が多いのでいいですね。
参加の皆さんお疲れ様でした。
霧雨の丘陵地 [スミレ]
お昼前後は晴れ間もアリとの予報だったので久しぶりにシハイスミレを見に都内某所の丘陵地に行ってきました。しかーし、現地は霧雨で薄暗く撮影にはちょっと不向きでした。 それでも、シハイスミレはちょうど見頃でした。シハイスミレは主に西日本に多いので関東では隔離的に分布しているだけです。この場所もさらに隔離的に群落を作ったりして咲いています。
今回の場所は初めての場所ですが、僕が知ってる限りでは個体数はかなり多いようです。花はマキノスミレに似ていますが葉は基本的には広くマキノスミレのように立ちません。ただし、中間的なものもあり同定が厄介な場合があります。
【機材: K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO 】
↓↓ 西日本のものを見たことがないですがこのあたりのは基本的なシハイスミレに近いのではと思います。
↓↓ 尾根沿いに隔離的に小群落がありました。
↓↓ 霧雨で水滴がついたシハイスミレ。
↓↓ 尾根とは違うところに見つけた大株。 カメラのホワイトバランスの加減で花の色あいがちょっと変ですね・・・
↓↓ そしてとある場所で大群落地を発見!! ここはとにかく凄いです。傾斜のあるところにも群生してますが、写真の上の方の林床には足の踏み場も無いくらい咲いてました。 都内では最大の群生かも? これだけあるのに斑入りは見つからずです。
↓↓ 明るい林床にはシュンランも多かったです。
↓↓ シハイスミレ以外にはタチツボスミレくらいしか見当たりませんでしたが、切り開かれた場所では凄まじい群落になってました。雨で濡れて垂れていたので晴れたときならもっと素晴らしいでしょう。
さて明日は高尾山・・・でも天気は・・・うーん・・・
南高尾陵偵察 【1】 [スミレ]
春分の日、日中に小雨の予報でしたが降らないと判断。兼ねてから気になっていた南高尾に偵察に行ってきました。南高尾は文字通り高尾山の南側に広がる地域で、そこに標高300mくらいの尾根があります。神奈川県との県境で、登山道も整備されているわりには登山客は少ないので静かな山歩きが楽しめます、最終的には大垂水峠を経て小仏城山に繋がりますが今回は時間の関係で手前の方だけとしました。南陵は日当たりも良いのでスミレも早いのではという目論見です。
ルートは、高尾駅~草戸峠~草戸山~三沢峠~梅の木平~高尾山口。時間的には4時間くらいですがゆっくりスミレを探しながら6時間くらいかけました(^-^;) 地図を見ると簡単そうですがアップダウンがとても多く小さなピークもいくつもあります。中級以上のコースだと思います。でも危険なところはありませんし要所要所にベンチや休憩ポイントもあります。ただトイレがまったくないので女性陣はちょっと困るかも・・・。
スミレは予想以上に種類が多かったです。ただ全ルート上にあるわけでなく点々とポイントがある感じです。なんだかんだと11種類は数えました。また高尾界隈では初めてマキノスミレを確認しました。
【機材: K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO ISO200~400】
↓↓ 南高尾陵から見た高尾山。薬王院の建物が見えました。 今日は春霞と黄砂が酷くて展望不良です。
↓↓ 尾根沿いにやたらに多かったニオイタチツボスミレ。 とてもいい芳香がします。何度も何度も嗅いでしまいました(^-^;)
↓↓ ニオイタチツボスミレとタチツボスミレがあったので念入りに探したら、両種の雑種と思われる株を見つけました。マルバタチツボスミレといいます。紫の濃いニオイタチツボスミレとはちょっと違う花ですが、弱いながらも芳香がしました。同定確率85%。同じタチツボ同士なのでけっこうよく見つかるそうです。ただしマルバタチツボノ定義である葉先が尖らず全体に丸いというのはちょっとあてはりません。推測ですが、戻し交配が起きたと思われます、つまり最初に交配して雑種が生まれ、その雑種と片親とさらに交配したというわけです。この個体に関しては葉先があまり丸くなってないということを考えるとマルバタチツボスミレとタチツボスミレの交配種という推測が出来ます。まああくまで推測です。とにかく雑種には違いないでしょう。
↓↓ コスミレ。一カ所だけこれだけ大量に咲いている場所がありました。 アカネも多いのでもしかしたらコスミレとの雑種のヒノクマスミレもあるかもしれません。今回は時間の関係で探せませんでしたが、次回は探してみたいです。
↓↓ ナガバノスミレサイシン。あるところには大量にあるのにないところはまったくない感じです。
↓↓ エイザンスミレは少なかったです。 これから芽吹いて咲くのかも?
↓↓ そして、高尾界隈では初めてみつけたマキノスミレ。 乾燥している場所に数えるほどですが咲いてました。こういう環境下ではとても小さくなりますので見つけにくいです。「大人の遠足 高尾奥多摩植物手帳」には南高尾に希に生えると書かれてましたが、やっと見つけることが出来ました。
※その後、この付近の個体はシハイスミレとマキノスミレの中間的なものと分かりました。どちらの名前を記載しても問題ないのですが、葉が直立している個体が非常に少ないということも考慮してシハイスミレの形態が優勢と判断。今後はシハイスミレとします。
↓↓ ヒナスミレは一カ所だけに大量に咲いてました。白に近くほんのりピンク色が乗っている花色が多いです。このポイントではほぼ満開でした。さすがにこのルートは早いですね。
↓↓ アカネスミレ。花柄や葉に細かい毛が沢山あります。
↓↓ こちらはオカスミレ。アカネスミレの毛の無いタイプです。
このほかに、アオイスミレ、タチツボスミレもあり。 行程中、スミレはずーと咲いてるわけで無く断続的にあるので無いところはまったくなくただ歩くだけになりましたが、これだけ見れればスミレファンとしては満足でしょう。 3月でこれだけ咲いてるとこのルートは4月はあまりないかもしれません。今年は暖かいので特に早いのかな? 機会があれば大垂水峠まで歩きたいです。
早春の高尾散策 【2】 [スミレ]
早春の高尾散策の2回目です。 まだまだスミレのシーズン本番ではありませんが、日当たりの良いところには早々といろんなスミレが咲き出していました。 特に高尾山山頂の日だまりではヒナスミレやエイザンスミレもけっこう咲いていてビックリでした。またタチツボスミレも群落になってるところもありました。 日陰沢はまだまだこれからですが、今回行けなかった上部ではいくつか馴染みのスミレも咲き出していると思います。
【共通機材: K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO iso100-400】
↓↓ 有名な民家の石垣に咲くヒメスミレ。 今年はすでに満開で見事でした。わざわざ車を止めて撮影している人もいて大人気です。石の隙間や狭いところにアリが種を運び入れるのでそういうところから芽が出ます。
↓↓ こちらも石垣の隙間から咲いていた、コスミレです。 花色がバラパラなのが面白いです。
↓↓ ノジスミレ。 山にはあまりない野地に咲くのでノジスミレ? 葉や茎には細かい毛が多いです。
↓↓ エイザンスミレ。 高尾では結構多いスミレの一つです。芳香のあるものもありますがこの個体は無しでした。 奥高尾の稜線には沢山見ることが出来ます。
↓↓ ヒナスミレ。スミレ界のプリンセスと呼ばれるスミレです。淡いピンクが可愛いです。 高尾山頂に近く散策路の斜面にけっこう沢山咲いていましたが本来は3月下旬からの本番のスミレです。
↓↓ こちらもヒナスミレです。 上の個体よりピンクがやや濃いですね。もっと濃い個体もあります。
↓↓ アオイスミレ。 高尾で一番早く咲くはずのアオイスミレですが・・・ あまり考えない方がいいかもしれません(^-^;)
↓↓ 一番どこにでも咲いているスミレがこのタチツボスミレです。 個体差もあり色合いの変化も多いです。
↓↓ ナガバノスミレサイシン。 こちらも高尾界隈では多いスミレで比較的薄暗い場所でも生育出来るので適応範囲は広いスミレの一つでしょう。
高尾山界隈のスミレのシーズンは始まったばかりで、これから何度も足を運ぶことになりそうです。 タカオスミレはまだ芽も出ていませんでしたが、気温の高い日が続けば一気に芽吹いて咲き出すかもしれません。