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みどりみつもり山 [スミレ]

 雨ならのんびりしようと思ってましたが、日中は大丈夫な感じの予報になったので、気になっていた奥武蔵の山に行ってきました。初めての山域ですが自宅からは意外と近くて奥多摩にいく時間くらいで行けちゃいます。

 人気の山だそうですが、奥多摩や高尾山に比べると雲泥の差、GW前半の最終日ということもあったのかもしれませんがバスはガラガラ、登山道もトレランの人がたまに走ってるだけとほぼ貸し切り状態でじっくりと目的のスミレを探索出来ました。この尾根にはフモトスミレ、フイリフモトスミレ、マキノスミレがとても多くてこういうところではハーフが生まれます。丹念に捜していくとあるわあるわハーフがゴロゴロ見つかって最後の方では雑に数枚撮るくらい見つかりました(^-^;)。 いや~満腹になって下山しました。 それにしても、他のスミレが殆ど無いというのも偏ったスミレ分布です。

【機材:K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO】

↓↓ マキノスミレは尾根沿いに沢山咲いてました。

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↓↓ フイリフモトスミレ。 普通のフモトスミレもありますがこの斑入りも多いです。

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↓↓ 附の入り方も微妙に違いがあり面白いです。

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↓↓ フモトスミレとマキノスミレが揃うと生まれるのが「ミドリミツモリスミレ」です。今回沢山見つけた内で一番豪華で綺麗だった個体です。美しすぎて、これだけで50枚くらい撮ったかも(^-^;)

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↓↓ フモトスミレの白さが強いミドリミツモリスミレ。

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↓↓ ミドリミツモリスミレの群生。それぞれの個体は大きくないですが群生してました。

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↓↓ フイリフモトスミレとマキノスミレのハーフの「ミツモリスミレ」です。 斑が入るので余計に美しさが際立ちます。

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↓↓ こちらもミツモリスミレ。まだつぼみがありますね。3つ咲けば豪華だったことでしょう。

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↓↓ 斑がはっきりしてるミツモリスミレ。

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↓↓ 片親のフイリフモトスミレとツーショットのミツモリスミレ。 

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結局ハーフは、ミドリミツモリスミレが6つと群生。 ミツモリスミレが9つ見つけてます。 ひとつの山でこれだけあるのは凄いと思います。

奥多摩でもフイリフモトスミレとマキノスミレが近くで咲いてたりしますがなかなかこのミツモリスミレが出ません。やはりハーフの出やすいところとそうでないところでは何かあるのかもしれませんね。

それにしても季節の影響か、フモトスミレとマキノスミレ以外のスミレがほとんど咲いてないのが不思議な山でした。    今回、じっくり探索しすぎたので時間切れで尾根歩きの途中で下山しましたので来年も来訪したいです。

 

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初めての北高尾 [スミレ]

 GW前半はスミレ集中行脚です(^-^;) 後半は尾瀬と別の予定があるので集中してます。そんなわけで今日も山を2つ掛け持ちしてきまして、すっかり膝がお疲れです。

 午前中は北高尾山系です。高尾に通い始めてずいぶんになりますが、どうもこの北高尾山系には足が向きませんでした。そんなわけで今回初めて北高尾山稜を歩いてきましたが噂に違わずアップダウンの連続で膝がガクガクとなりました・・・ 長く歩いたわりにはスミレは少なく隔離的にあるだけ・・・ そして一番の目的だったのが「高尾・奥多摩植物図鑑」で高尾山系にフモトスミレとマキノスミレがあると記載がありましたが今まで歩いたところでは見つけてないので、残るは北高尾しかない!? というあてずっぽだったのですが、見事当たりました!

【機材:K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO】

↓↓ アケボノスミレ。 やや乾いた林床のあちこちで咲いてました。

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↓↓ アカネスミレ。 なかなかこんもりブーケ状で可愛いですね。

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↓↓ ニオイタチツボスミレ。この付近だけやたらに咲いている場所がありました。とてもいい香りがするスミレです。

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↓↓ エイザンスミレ。 北高尾でとても少ないのが不思議です。

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↓↓ そして、フモトスミレ。奥多摩に行けばイヤって言うほどありますが高尾山系では珍しいのでなんだか貴重に見えてきます。ここのはやや丸い葉が多いです。かなり隔離的に点在する程度です。

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↓↓ そしてマキノスミレです。南高尾のはシハイスミレに極近いですが、ここはマキノスミレでいいと思います。葉の状態はもとより、葉の裏は出てきたばかりの葉は紫色でしたが成長した葉は淡い紫になっていて次第に緑色にかわるという特徴を満たしています。 このスミレもホントに隔離的に纏まってあるだけでした。

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↓↓ スミレ以外の野草です。 まずは、ヒトリシズカです。 あちこちで出てますがもう随分伸びた物が多かったです。

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↓↓ チゴユリ。これもあちこちで見られます。

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↓↓ ジロボウエンゴサク。これは稜線でなく、沢沿いですね。

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午後は別の山に行きましが、北高尾の疲れもアリ登るのが大変でした・・・、でも捜し物はありました! でも花は終わりかけでしてまた来年への宿題となりました。その話はまたのちほど・・・ 明日はちょっと遠征! 起きれればですが・・・(^-^;)

 

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スミレ咲く高尾の春 【動画】 [スミレ]

 この春に撮りためていた高尾山のスミレなどの動画を編集してYouTubeにアップしました。 高尾山系で見られる基本的なスミレはだいたい収録できたかと思いましたがいくつか収録できなかったものもありますが、まあ、楽しめるようには完成したと思いますので、お暇なときにでもご覧下さい。 すこしばかり野草も収録してあります。

 いつものようにちょっとNHK風です(^-^;) 歯車マークでHDにして大きな画面で見て頂ければと思います。撮影はNikon P510ですが、やはりちょっと色が浅い気がします・・・。

 


4年目の開花 [スミレ]

 日曜日も天気が良く、やはりスミレ行脚でした。しかも、午前中は別の山、午後はまた違う山をはしごしてしまい、さすがにお疲れモードです。でも、そこにスミレがあるなら頑張れてしまいます(^-^;) スミレ病です。

 今回の一番の収穫は2010年に見つけたナガバノスミレサイシンとヒナスミレとの交雑が極めて高い「ナガバノヒナスミレ(仮称)」が4年ぶりに開花したことです。毎年、咲かないな~来年こそは来年こそはと見守っていたのでやっと咲いたので嬉しかったです。この種間の交雑種はあまり報告例が無く個人的に観察を続けているところです。その筋のスミレの先生方に実際に見て欲しいものですが・・・(^-^;)

【機材; K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO】

↓↓ 山々は新芽が吹き始め萌黄色になりミツバツツジも見頃になって来ました。

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↓↓ こちらがナガバノヒナスミレ【仮称】。 ヒナっぽい色合いの花ですが、距はスミレサイシンのような形。葉もヒナっぽいですが長い。 花は2010年に最初に見つけた時より今年は小振りな感じがします。 ※この雑種についての詳細はわたしのHP「フォトサロン風花」の方に記載しています。

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↓↓ こちらは、カワギシスミレ。エイザンとマキノスミレの雑種です。まだ開いてないのが多いですが数日中には満開になりそうでした。これも以前から知ってた個体たちです。今年は特に花数が多いです。

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↓↓ こちらは昨年見つけてあった。ナガバノスミレサイシンとエイザンとの交雑種と思われるものです。残念ながら花はついてませんでした。来年へ期待ですね。

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↓↓ 交雑種ではないですが、凄く色の濃いナガバノスミレサイシンです。なんじゃこりゃ!?というくらい色濃いです! ナガバノは花色の変化が多いですがこんなに濃いのは初めてみました。

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秘密の花園 [スミレ]

 日曜日はどうしても見ないといけないスミレがあったのでやや筋肉痛でしたが、日影沢の後に某所に移動。 見たかったのはシハイスミレの群落です。昨年偶々見つけたポイントでしたが、本降りの雨でゆっくり撮影も出来ずで心残りでした。今回は撮影の他に群生の規模と突然変異の調査が目的です。 しかーし、最寄り駅に着くと雷雨(T_T) でも雨ニモマケズカゼニモマケズ で強行~ すると現地に着く頃には晴れてきました(^-^)/ 

 ということでゆっくりポイントに足を踏み入れると点々と咲いていて丁度見頃な感じ! そして群落~ とパシャパシャと撮ってると目を疑うばかりの光景が飛び込んでました! 凄まじい密集度の花園です! 昨年は見逃していたようです。 ほんとに凄い群生で、どこから撮影していいのか迷うほどでしたがとにかく夢中で撮りました。でも、足の踏み場所を考えないと踏んでしまうので大変でした。 

【機材:K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO 】

↓↓ 雷雨あがりで桜もいっぱいの水滴がついてました。

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↓↓ シハイスミレ。 西日本では普通の種ですが、関東では比較的珍しいスミレで局地的に点在するのみです。

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↓↓ 花の形には地域差もあり関東は都内のは比較的丸っこい花弁です。

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↓↓ ただでさえ大きな群生地ですがその一角に密集した花園を見つけました。 実際はこの画面だけではないです。

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↓↓ 密集しているので一株ごとに撮る概念は捨てないといけません。しかし群生撮影は意外と難しい・・・

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↓↓ 踏みつけないように足の置く場所考えながらなので大変です。こういうときは望遠マクロが便利ですね。

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↓↓ 密集群落の端の方からちょっと広角で撮ってみました。 密集しているところは日当たりがいいので成長も早いのでしょうね。タチツボスミレもそうですが伐採後に大群落を作ることがありますが、シハイスミレもその性質を持っているようです。下草が生い茂り日当たりが悪くなるとこの群落は自然に衰退します。

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↓↓ 花園の中に咲いていたシュンラン。ランの方が成長が遅いのであれよあれよというまにスミレたちに取り囲まれてしまったのでしょう(^-^;)

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↓↓ 花園を盛んに飛んでいたのがコレ。蜂かと思いましたが、調べてみるとアブの仲間の「ビロウドツリアブ」のようです。長い口を持っているのでスミレのように奥のある花の蜜を吸うにはうってつけです。

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↓↓ 近くにはタチツボスミレの大群落もありました。

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 けっこう時間をかけて周辺を探索しました。群生はテニスコート2つ分くらいの広さはありそうです。 ただその中にある他のスミレはタチツボスミレだけ。さらに周辺で部もタチツボだけでした。(シハイが終わったら何か出るかもしれませんが・・・) これではハイブリッドも期待出来ません。これだけ咲いてるなら白花もありそうなものですがまつたく見つからずでした。

 とはいえこれだけの花園は都内随一と思いますのでとても貴重な場所です。大切にしてゆきたいです。そんなわけで場所は聞かないでください~(^-^;)  でも、知ってる人は知ってるようで踏み跡がありました。 今回は満開でつぼみ無し。タイミングが良かったようです。

 


高尾馬蹄縦走 【1】 スミレたち [スミレ]

 春うらら、は昨日までで寒気が入りちょっと肌寒い1日でした。午前中は少し小雨もありましたが午後は概ね晴れていました。昨年ちょっと歩いてスミレが多いと感じていた南高尾山稜を再び歩いてみました。今回はちょっと確認したいものがあったので欲張って大垂水峠から登り返し小仏城山から高尾山経由で下山しました。いや~ハードです! 久しぶりに膝が痛くなったので最終リフトでちょっと楽しました(^-^;) 

 なんだかんだと予想以上にスミレの種類は豊富でハイブリッドはないかとか探しながら歩いたので南高尾だけで随分時間を掛けてしまいました。今回見かけたスミレは全部で基本種11種類、ハイブリッド2種。1種は花は無かったので断定できずでした。

※スミレは見つけた順番ではありません。

【機材: K-5IIs SIGMA 50-500mmF4.5-6.3 OS HSM】

↓↓ 南高尾の稜線から見える高尾山の稜線。 少し新緑も始まりヤマザクラも咲いていました。

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↓↓ 今回の目的の一つが、このヒゴスミレ。 高尾山系でも希少種です。香水のような香りがしました。

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↓↓ ヒゴスミレ。縦位置で少し環境状態も判るように撮影。

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↓↓ エイザンスミレ。花色には変化があります。この個体は白っぽいですが、後ろに咲いていたのはややピンクの濃いタイプでした。

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↓↓ オカスミレ。 これは至る所に咲いてる感じでした。しかも多花の株が多いです。

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↓↓ こちらはアカネスミレ。葉や茎に微毛が多いです。 オカスミレは無毛。

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↓↓ ナガバノスミレサイシン。 これもかなりの数咲いてました。高尾山系は特に多いですね。これも花色に変化が多いです。

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↓↓ まだまだ咲いているアオイスミレ。 大雪と寒さで他のスミレと一斉に咲いたのが判る感じでした。

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↓↓ タチツボスミレ。これもあちこちに咲いて群生しています。お馴染みのスミレですね。

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↓↓ ニオイタチツボスミレ。 稜線の日当たりの良いところに点々と咲いてます。名前の通りいい香りがします。

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↓↓ マルバタチツボスミレ。 タチツボスミレとニオイタチツボスミレのハーフです。大株で雑種強勢を伺わせます。鼻を近づけるといい香りがしました。

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↓↓ 長い稜線でもほんの一角にしか咲いてないシハイスミレ。 葉が立ってますが、周りの個体は寝てますし全体的に幅があるのでマキノスミレよりシハイスミレに近いと思います。高尾のスミレに詳しいA氏の見解もどちらでもOKとのことだそうです。

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↓↓ ヒナスミレ。この写真のみ高尾山です。 昨年大豊作でしたが今年は普通だと思います。南高尾でも少ない感じでした。昨年いっぱい咲かせてエネルギー使い過ぎたのかもしれませんね(^-^;)

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↓↓ こちらは南高尾のヒナスミレ。この色合いはヒナスミレぽい感じで好きです。

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写真は掲載してませんが、コスミレも少し咲いてました。

次回は野草などを少し。

 

 

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高尾界隈スミレ探索  [スミレ]

 日曜日は春の嵐になりそうな予報なので土曜日に高尾山界隈へスミレ探索にいってきました。 ルート的には裏高尾から歩き出して日影沢を登り途中から一丁平へ、そして高尾山の巻き道と3号路や1号路を下ってきました。初夏のような陽気で今年初めて半袖になり歩きました。

 流石にこのところの陽気で一気に春が来たって感じで道路沿いのスミレも本格的になってきてました。野草もいろいろ咲き出してなかなか足が進みません(^-^)/ これくらいが高尾山の平年並みのスミレの開花だと思います。昨年が早すぎたのですね。それでも日当たりの悪いところは残雪がやっと溶けた感じなのでスミレは遅いです。 まだまだ種類は少ないのですが一通り見れるようになったかなという感じです。

【機材: K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO】

↓↓ 一丁平の展望台からの富士山。ちょっと春霞ですがなんとか山頂まで見えてました。左上には笠雲ぽいのが出てます。こういうのが出ると天気が崩れる予兆です。

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↓↓ 石垣のヒメスミレもやっと咲き出しました。でもいつもより少ないのが気になりますが、小さな新芽が出てきてるので来週には咲きそろうかな?

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↓↓ スミレ会のプリンセス! ヒナスミレが咲き出しました。 ここは昨年素晴らしい群生になっていたところですが、今年はちょっと少ないようです。それでも、花付きはすこぶるいい株が多いです。まだつぼみが多いので来週後半には満開になると思います。

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↓↓ フイリヒナスミレ。 淡いピンク色が可愛いですね。ヒナスミレは見た限りまだまだつぼみが多いのでこれから本番です。

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↓↓ アオイスミレ。一足早く咲き出すスミレですが今年は一斉です。 

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↓↓ こちらもアオイスミレですが、大株です! この付近のはみんなこんな大株で花付きがすごいです。標準よりかなり白いタイプです。

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↓↓ エイザンスミレもぽちぽち咲き出しました。いい香りがします!

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↓↓ ノジスミレ三兄弟? 稜線には無く、民家周りや畑周りなど里に多いスミレです。裏高尾の一角にはちょっとした群生があります。

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↓↓ お馴染みのタチツボスミレ。日当たりの良いところには必ずといっていいほど咲いてます。

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↓↓ 高尾山系では特に多いナカバノスミレサイシンも咲き出しました。1号路は結構多いです。

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今回は日影沢林道の上部には行ってませんが、下ってくる登山者も多かったのでほぼ雪は溶けていると思われます。いよいよ高尾山のスミレと野草のシーズンが本格的になって来たようです。比例するように散策する人やカメラマンも多かったです。

次回は野草です。

 

 

 


2013スミレ総括 [スミレ]

 クリスマスも過ぎて大晦日までカウントダウンが始まりました。 例年なら今年の尾瀬をふり返るのですが、その前に今年のスミレをふり返ってみようかと思います。 

 今年も高尾山を始め遠征したりしてスミレを追いかけました、天候不順で見にいくことが出来なかったものもありますが総じて新発見や初めて見たスミレ等々個人的には話題豊富な年でした。 いろいろあるなかでも特に印象深かったスミレを順位は関係なくふり返りたいと思います。

↓↓ まずは、都内某所で発見したシハイスミレの大群生地です。 すごい高密度で群生していてそれがかなり広範囲に広がって圧巻でした。当初は別のポイントの情報でそこに向かっていたのですが、その道中で見つけたわけです。おそらく都内随一、もしかしたらシハイスミレの自生地が少ない関東では随一かもしれません。ここのシハイスミレは花弁が丸っこいです。

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↓↓ このことをブログに載せたらとある方からメールを頂きました。 今年7月に剱岳で亡くなった新井和也さんです。 新井さんもスミレには詳しく都内の大規模なシハイスミレの自生地はほとんど知っていたそうですが、この大群生地は知らなかったそうで、是非教えて欲しいとのことで情報を提供したらすぐに飛んでいった撮影してきたそうです。そのときに写した物をメールで頂いていたので今回初公開致します。 どうです! 凄い群生でしょう~!! 群生はここだけでは無く四方に広がってました。 来年もう一度自生地を訪れてさらに調査してみたいです。 【写真提供: 新井和也】

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↓↓ 次は、某情報で訪れた信州のとある山です。ここにはフイリシハイスミレが沢山あり、さらにフイリシハイマキノと思われる個体群が多数見つかっている場所です。 下の写真はフイリシハイスミレです。 斑入りは初めて見たので感激でしたが、麓の方は最盛期は過ぎてしまってました。

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↓↓ 山の上部は日当たりも良く、この尾根沿いを中心にフイリシハイマキノではないかと思われる個体があちこちで見つかりました。あちこちで見つかると言うことは稔性があり種で増えたと言うことになるのでしょうが、謎が多いエリアです。 もしかしたらフイリシハイの範疇の可能性もあります。

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↓↓ 今年見た雑種の中でとびっきり綺麗だったのがこの子! ミドリミツモリスミレです。 マキノスミレとフモトスミレの雑種です。この花の色合いがなんとも美しくて、遠目に見つけたときはまさしく駆け寄りました(^-^;) この子だけで小一時間くらい撮影してましたっけ。来年も確認したいですが、繁盛するか衰弱しているかでしょう。 またこのエリアではフイリフモトスミレやシロバナマキノスミレに近い白っぽいマキノもあるので興味深いエリアです。

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↓↓ 今年のスミレツアーで見つけたのがこのヒナスミレの大群生でしょう! 斜面一杯に咲くのは圧巻でした。これほど咲くのは十数年に一回とからしいです。小雨もあり薄暗くて思うように撮影出来なかったのがちょっと悔やまれます。今年の高尾山系はどこもヒナスミレが大豊作でした。

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↓↓ 奥多摩の山に咲くシロスミレ。シロスミレというと霧ヶ峰とかは有名ですが奥多摩の某所ではかなりの個体数があります。ブヨに追われながら草地をじっくりと探したら、シロスミレとスミレの雑種のキリガミネスミレもいくつか見つかりました。 写真後方にヒゴスミレの葉が映ってますがここはヒゴスミレもかなり多いです。

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↓↓ そして同じエリアで見つかったのが、側弁に毛がないシロスミレです。普通は沢山毛があるのですがツルツルです。しかも同じような下部が点々と見つかりました。手にできるスミレの図鑑に側弁に毛が無いスミレの情報はまったくないので、もししたら新発見ではないかと思います。

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ここからは雑種ですが花を確認出来なかったので来年は是非花の時期に訪れてみたいと思ってます。いづれも未見の雑種です。

↓↓ 初夏の高尾山系某所で偶然見つけたのがこれ。 周辺のスミレの状況からエイザンスミレとナガバノスミレサイシンの雑種のフギレナガバノスミレサイシンではないかと思われます。 かなりの大株です。春に花が咲いたと思いますがどんな花なんでしょうね~?

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↓↓ こちらは、フイリフモトスミレとヒゴスミレの雑種のフイリタナオスミレと思われます。 ただ周辺でヒゴが見つからなかったものの葉の形状からヒゴが入ってる居ると断定しました。

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↓↓ そして最後は、周辺のスミレの状況からトウカイスミレとエイザンスミレの雑種と思われます。この雑種はまだ発見例が少なく新雑種になります。知人のスミレの先生も別の場所で確認していてそちらは花がついていたそうです。 私がみつけたものは一昨年に確認してそのときも花は無く今年再確認しましたが花が無かったようです。ただ誰かに葉か花を契られた形跡がありました。もしかしたら花があったのかもしれません。 知人のHPに花のついた別株の写真があります。こちら→ http://jousyuu2.sakura.ne.jp/eizansumire%20toukaisumire.html 来年も是非確認したいです。

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来年は今年見られなかったアイヌタチツボスミレとクモマスミレが見てみたいですね。他にもいろいろ見たいのがありますがアベノミクスの逆効果で予算が厳しくなりそうです。

 

 

 


再会を願って東京の奥地へ [スミレ]

 雨上がりの日曜日、天気も回復と言うことで東京の奥地の山へ出かけてきました。 4月下旬にも訪れた山ですが目的は昨年みつけたヒゴとサクラスミレの雑種キクバサクラスミレ(暫定)の花を見に行ったわけですが、4月に花芽のようなものがあったので今日行ってきたのですが結果的には花は無しでした。 株は4株確認しました。 4月にもあったつぼみではなく閉鎖花または未発達の花芽のようです。2週間経っても膨らむことがないのでこのまま消えるでしょう。また来年咲くことを願いたいです。

 すっかり初夏の様相で新緑もさらに色濃くなってきました。 スミレはタチツボスミレがポツポツある程度でしたが、サクラスミレがいくつか咲いていました。 花が大きいのですがどれも枯れ草に隠れるように咲いていたので上から見ただけではわかりませんでした。念入りに探してやっと4株確認しました。 葉っぱは沢山あるのですが今年は花付きが悪いようです。

【機材:K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO】

↓↓ すっきり回復はせず雲の多い天気でした。やはり山は気流がよくなく雲が湧きやすかったようです。

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↓↓ いい声でないてるな~と見たらガビチョウでした。中国から持ち込まれて野生化して各地で繁殖しています。冬は藪の中でガサガサしてますが恋の季節でしょうかこうやって高い枝に出てさえずってました。ほかにもツツドリやオオルリの鳴き声もしたのですが姿はみえずでした。【ニコン P510 1000㎜域 ノートリミング 】

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↓↓ 大きな花のサクラスミレ。 明るい尾根の草地や高原帯に生育しています。奥多摩でも咲いているところは少ないようです。

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↓↓ 綺麗な状態の花が2個ついていました。でも細い枯れ草が覆っていて見えずらくなってましたので整地してやっと写真の撮れる状態です。でも、今年もサクラスミレに会えて良かったです。

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↓↓ ユキザサ。 この季節はほんとに花が少なくてただ歩くだけになってしまいがちです。

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↓↓ チゴユリは花盛りでした。

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↓↓ 下山途中で道ばたに唐突に咲いていたサクラスミレ。かなり麓の方だったのでびっくりです。周りを少し探ってみましたがこれ1株だけでした。もしかしたら登山者や山林作業の人の靴に泥と一緒にタネがついてきてここで落ちて芽が出たのかも? 葉っぱは切れてました。 ここで繁殖してくれると面白いですね。

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信州スミレ行脚 【2】 [スミレ]

 初日の塩尻の山から移動して諏訪湖湖畔の宿で1泊、温泉などを楽しんだ翌日は近くの山にスミレ散策です。この山は昨年も訪れた山で、ゲンジスミレとアカネスミレの多い場所です。 両者の雑種のカクマスミレがないかと目論んでの散策でしたが、4月中旬からの寒気の影響はここでも出ているようで昨年よりちょっとゲンジが少ない感じでした。まあ1週間早い訪れなのでこれが例年なのかもしれませんが・・・ あと、間引きなのか伐採なのかわかりませんが木が大幅に減っていまして、これが幸いしてアカネは以前より増えてました。どちらも比較的向陽を好むスミレなのでさらに増えるかもしれません。 

 結果的には怪しいものをみつけたものの同定には至ってません・・・

【機材: K-5IIs SIGMA 17-70㎜F2.8-4.5 MACRO】

↓↓ 2日目に訪れたのは昨年も来た諏訪湖を望む展望地の山です。周りは95%カラマツ林です。 ゲンジ山と名付けました(^-^;)

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↓↓ 今年は昨年より少ない感じでしたがあちこちで咲いていました。こういうふうにわかりやすい場所以外にも丈の短い草地の中にもあったりして踏んでしまいそうになります。そのくらい多いです。

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↓↓ 枯れ枝の山の中から伸びると間延びするようですね。

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↓↓ アカネスミレ。今年はこれが更に多い感じでした。 しかも花色には変異が多く面白いです。 見た限りではオカスミレはまったくありませんでした。高尾あたりでは混生していたりするのですが・・・。

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↓↓ ウスアカネスミレとしても良さそうな薄い色の個体も数知れずです。

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↓↓ アカネより色濃く、葉脈の感じがゲンジに似ている、葉裏も淡い紫。 よく意見を聞かせて頂く方のサイトに載っていたカクマスミレのアカネ型に似ているな~と思った個体です。 葉の色合いもこのあたりにあるゲンジスミレに似てますね。風が強くて何枚も撮ったのにブレブレばかりなのが悔やまれます。 アカネにも葉裏が淡い紫色を帯びる物もあるのでなんとも言えません。

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↓↓ 高尾山でもヒナスミレの当たり年でしたが、ここでもヒナスミレ大爆発してました! ただここのは薄い色の物が多く、花弁がちょっと波打っている個体ばかりです。 写真は群生の一部ですが、周辺に広がっていました。

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↓↓ こちらはかなり白色に近いヒナスミレです。 拡大すると極わずかに紅が乗ってますので白花とは呼べないかもしれません。

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↓↓ クロバナアケボノスミレ。 普通のものよりとても色濃く黒っぽい赤紫色です。

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  この山では他に、エイザンスミレ、フモトスミレ、タチツボスミレ、アオイスミレ、エゾアオイスミレ、マルバスミレも咲いてました。昨年みかけたヒゴスミレは確認出来ず・・・まだ出てないのか? 鹿に掘られてしまったか? エイザンスミレの群生はアカネとゲンジの生育地に隣接しているので伐採によって生育地が広がり接するようになると交雑の可能性も高まりそうでこれからが楽しみです。


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